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孔雀明王像

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全図
©TNM/TNRICP
[指定名称] 絹本著色孔雀明王像
[員数] 1幅
[品質] 絹本著色
[法量] 縦147.9cm×横98.9cm
[制作年代] 平安時代(12世紀)
[指定] 国宝(1951年6月9日)
[所蔵] 東京国立博物館
 明王といえばその多くは恐ろしい怒りの姿をしているが、孔雀明王だけは優しい姿をしている。それはこの明王が、もともと優雅な姿をしながら毒蛇を食べてしまう孔雀の力を神格化したものであることに由来すると考えられる。その毒を消すという働きが、さまざまな病気を治し災害を止める力として発展させられ、密教の祈祷の本尊とされた。
 この画像の孔雀明王は腕が四本あり、明王も孔雀も真正面を向いている。このような形式は空海が唐から持ち帰った孔雀明王像の古い形式を伝えているとされている。それぞれの腕には向かって右側手前から柘榴、孔雀の尾羽根、左側手前から開敷蓮華、倶縁果あるいはレモンとされる黄色い丸型のものを持っている。いずれも災いをはらったりするなど呪術的な意味が込められたものである。
 明王も孔雀も、白色度の高い明るく優しい色を使い、微妙な色の変化をつけ、金箔を細く切った截金や金泥を用いて衣の文様や孔雀の羽毛の一本一本まで丁寧に描写されている。ここには、色についての繊細な美意識が極致に達した院政期美術の一つの精華をみることができる。